科学が支える子どもの被害防止
 
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科学的根拠に基づいた子どもの被害防止
立場も経験も異なる多くの人々が力を合わせ、子どもたちの安全を守るためには、「科学的」で「客観的」な取組が求められます。

そのためには、
 1.きちんと筋の通った考え方をもつこと
 2.その考え方を踏まえて、現状を正しく見ること
が必要です。

すなわち、しっかりした理論に基づき、被害を生みやすい状況を知り、焦点を絞った対策をとる事が重要なのです。

 
「犯罪の三要素」がそろったとき、犯罪は起こる
犯罪の被害が起こるためには、①犯罪をしようとする者、②犯罪の対象、③監視者(の不在)という3つの要素が必要です。

これらの3つの要素が、同じ時間・同じ場所にそろったときに、犯罪の被害にあう危険が大きくなります。ですから、これら3つのうち、どれかが「そろわない」ようにすれば被害の危険を減らせるのです。
 
「ねらい」を絞ってムリ・ムラのない取り組みを
これまでの犯罪研究から導かれた結論として、犯罪対策が効果を生むためにはねらいを絞ることが必要だといわれます。

子どもたちには、学校や通学路、遊び場など、日常的に活動する「拠点」や「経路」があり、そのような子どもの日常活動を知って、見守りの必要な場所や時間帯などのねらいを定めることが重要です。


子どもの日常活動を知って(a)、見守りの焦点を絞る(b)

しかしながら、ねらいを絞ることについて、犯罪からの子どもの安全には次のような、特有の問題があります。

①「子ども」は、日々動き回っている存在なため、「場所」に基づく対策にはなじみにくい。
②また、警察など公的機関が把握する犯罪被害の情報は、あくまで氷山の一角である。

そこで、ねらいを絞った対策を考えるために、子どもの犯罪の「被害や子供を知る」方法を考えてみましょう。